あっという間に時間は流れて、
今日は花火大会翌日…。
「…ちょっと気合い入り過ぎてないかな?大丈夫?」
「大丈夫大丈夫!可愛いよ!」
浴衣に似合うように髪をアップにして、ちずちゃんにお化粧もしてもらった。
ちょっとでも北城さんに近づけるように、ちょっとでも大人になれるようにってね。
「楽しんでくるんだよ?」
「うん!ちずちゃんもね」
そう言って、ちずちゃんと別れた。
ちずちゃんは結局、
中学時代の友達と行くことになったみたい。
私は急いで、
北城さんとの待ち合わせの駅へ向かった。
履き慣れない下駄も、
今から北城さんに会えるって思うと全然苦痛に思えなかった。
…大丈夫
大丈夫だから、きっと
今日は楽しもう。