「何も考えずに…出て来てしまった…夕食はどうする?」



尭耶さんは車を走らせながら…助手席の私に話しかける。



「用意してくれていると思うし…家まで我慢します…」



「!?」


信号待ち…舗道を挟んだ向こうには大きなホームセンターの駐車場があった。



「……花火…買って帰ろうか?」


「えっ!?」


「…夏も終るのに…花火してないから~」


尭耶さんが私に向かってぽつりと呟く。