不器用な恋




中原さんはゆっくりと口を開いた。




『食事……持ってきますね……』






『あっ……いらないです………』




食事なんて、食べる気がしない。





『えっ!それはダメです。でも……今夜だけなら、点滴で栄養剤を打っときましょうか?』





中原さんは微笑みながら言う。






『あ、じゃ、それで………』






『はい。』




中原さんは透明な液体が入った点滴の袋とチューブと針を持ってきた。





『少しチクッとしますよ。』



中原さんはヒンヤリとした細い針をアタシの右腕にそえた。



少しも痛みはなかった。



『じゃあ、一時間くらい腕はあまり動かさないでください。』







『はーい………』






中原さんが居なくなると、シーンと静まり返った。