不器用な恋



アタシは手早く帰りの用意をする。






優貴はスクバを肩にかけて、入口で仏頂面している。




優貴はファンの女に囲まれてるのに女を無視し続けている。



いつもだったら、笑顔で優しく話してんのに………


アイツ、何やってんだろ……―――――




アタシはスクバを持ち上げようとすると、細くて長い指がスクバの持ち手に重なる。





顔を上げると、仏頂面の優貴が居た。




『こんぐらい、持つから。』



ん……――?


なんか不機嫌だし……




『……ねぇ……優貴。校門で待ってて……くれない?』



『は?なんで?』



『お願い………』



『………じゃ、カバン持ってっとくな。』




優貴はそう言って、教室を出てった。