いつのまにかもう体育祭の時期。


先生とは授業か廊下で会うだけ。



話をする機会なんて全くない。



『じゃあ…今から体育委員を決めるぞ。』


今、HRの真っ最中。


『まっ絶対立候補なんて居ないと思うからくじで決めるぞ。』


担任の伊藤ちゃん(先生)はそう決めつけてくじを作り始めた。


『じゃあ順番でくじ引きに来い。』

伊藤ちゃんが言うと席の近い人から順番にくじを引き始める。



前の方はみんな喜んでいる様子。


私の順番は一番最後。


いいような…悪いような…?



そしてなぜか最後の2枚まで誰も当たりがなかった


どんな確率なのよっ、と心の中で突っ込む。



私の前は大和。


大和は私の方へ振り向き


『どーする??』


と言った。


「じゃんけんで」

私は握りこぶしを大和に突き付ける。


そしてじゃんけんをした。



「『じゃんけんほいっ!!』」


大和:グー

私…:パー


『じゃあ先に零が引けよ。』


私は2枚のくじを見つめる。



「よしっ!こっちにする。」

私は右にあるくじを引いた。


そして大和は残ったくじを手に取る。