それから数週間後。



今は初めての家庭科の時間。




『…え―っと…

朝倉秋平(アサクラシュウヘイ)です。

…あ〜…ん―』


何を話していいか分からないみたいで困っている先生。



そこへ、


『せんせー!!緊張しすぎ!もっと気楽にね―』


とクラスのお調子者の男子が助け船(?)を出す。



そうするとクラスに笑いが起こった。



先生はそれで気が楽になったらしく


『呼び方はなんでもいい。

とにかく俺は1年目で、
学校のことはみんなのほうが詳しいと思うからそのへんのことはいろいろ教えてくれ。

1年間よろしくー』



と、スラスラ喋り始めた。



『それじゃあ今日は今度の調理実習の計画を立てまーす。』

さっきまで緊張したかと思えば、
すぐに緊張もとけて、
かと思えば爆弾(?)発言。

なんだ…?

この、不思議な先生は…


「『調理実習?!?!』」



クラス全員が驚きの声を上げた。




『文句は一切聞きません!』



ニヤッと笑う先生。



さっきまで緊張でガチガチに固まっていた先生。

なのに今は余裕の表情。


『おーい西城??

ぼーっとするなよ?』


いきなり名前を呼ばれてビクッと身体が反応する。



なんで名前知ってるのよ…