『なぁ、西城…』


先生に呼ばれたかと思うと私は大きな腕に包まれた。


「え…?!せんせ…??」



『俺の好きなヤツ教えてやるよ…』


先生は私の耳元で囁いた。



『1回しか言わないぞ??

だからよーく聞いておけ』



「うん…」

先生の腕の中で頷く。




『そいつは俺からしたらすっげぇ小さくて…』





『ぼーっとするのが得意で…』





『しょっちゅうここに来てて…』





『よく分かんねぇこと言い出したりするし…』




「……うん」



『ばかみてぇに鈍感で…』



何も言えない私。


手には汗がびっしょり。

ドキドキして仕方ない…


『それでいて中身は意外にしっかりしてて…』



先生……………?



『…………ごめん。

引っ張りすぎた


俺―――




















―――お前が好きだ…』