「……い??零??
聞いてる…??」
「あっごめん…。
聞いてなかった…」
未来は、はぁ~と溜め息をつく。
「零さ…最近窓の外見て溜め息ついたり、
ぼーっとしてるよね??」
「………………」
黙る私。
だって未来の言ってること間違ってないから…。
私は授業中、窓から調理室を見ながら考える。
先生との距離のこと…
前は教室から調理室なんてすっごく近かった。
だけどね…??
私があんなこと言っちゃったから……
今はすっごく遠いんだ…。
そんなことを考えてると自然に溜め息が出ちゃう。
あんなこと言った自分がイヤで…
そんなこと考えてる自分がイヤで…
「それにさ……
なんで最近調理室行かないの?
前まで毎日行ってたじゃん…」
「………………」
未来……??ごめんね…?
私、未来のこと大好きなのに…
未来のこと親友だって思ってるのに…
未来のこと信じてるのに…
どうしても言えないんだ
”先生が好きなの”
っていう一言が……
「別にさ、零が言いたくないなら言わなくてもいいよ??
でもなんか悩んでるならあたしに言いなよ??
いいアドバスできるか分かんないけどねっ
じゃっまたね!!」
未来は哀しそうに笑って家の中に入っていった。