「そ、そうだね。」


少しずつ冷静さを取り戻しつつある私。



『俺と西城って3年間同じクラスだったのにあんまり絡まなかったよな。』


垣本くんは私の方に近づいてくる。



そういえば全然垣本くんとは喋らなかったよね。


ウマが合わないというか…

とにかく垣本くんとは仲が良いわけではなかった。



『実は…俺さ…1年の頃からずっと好きだったんだよね。』


私の目の前まで来て言った垣本くん。



好きだった…??


「誰のことが…??」


そうすると垣本くんは少し驚いたように目を大きくさせる。


でも


『そういう鈍感なところも好きだな。』


なんて意味の分からないことを言った。


「いや…意味分かんないからね?

垣本くんは誰のことが好きなの??」


『マジで分かってないのかよ。

俺の好きな人はお前。西城なの』



へぇ~知らなかったなぁ。


西城さんが好きなんだ…


ってそうじゃないじゃん!!


私、告白されてるんだよね??


相当バカだね私って。


今頃気づくとか遅すぎるじゃんね…?



『で、返事は??』


垣本くんは返事を急かす。



ごめんね…?垣本くん。


私の答えは考えなくても、もう決まってるんだよ。