『西城の…バカ。』


そして先生は独り言のように小さく呟いた。





「………………………」




何も言えない私。



体温は上昇して胸の高鳴りはハンパない。




『おかしいのは俺じゃなくてお前。』


また小さな声で呟く先生。





「……先生のほうがおかしいよ。」


やっと口に出すことができた言葉はこれだった。




『相変わらず嫌味なヤツだな。』


って先生は呟いた。




「先生こそ相変わらずだね。」


私も嫌味をこめて呟く。





『なあ…なんで笑うの??』


急に真剣な声で私に問いかける先生。




「なんで…って言われても困るよ。」


笑うことに意味があるわけじゃない…



楽しかったり、嬉しかったり


苦しくても笑わないといけないときもある。




『無理して笑うのとかよくないと思うけど?』


先生は私をイスに座らせ調理室のドアを閉める。