『やったぁ!!!

センター乗り切ったぞ!』


試験会場から出ると嬉しそうに叫んだ海斗。



「どっかで打ち上げやろうよ!!」


と、いう未来の提案によりカラオケに行くことになった私たち。



【ブーブーブー】


その途中、鞄の中で携帯がふるえる。


誰からかも見ずに携帯を耳に当てた。



『…もしもし??』


向こうからは電話越しに聞く懐かしい声。



「………先生??」



…………先生だった。



『センターどうだった??』


なんて優しい声で聞く先生。



先生…もう溢れちゃう…。



先生への好きが。



どうしてくれるの??



せっかく今まで我慢してたのに…



卒業したら伝えようと思ってたのに



今…言っちゃいそうだよ。




「先生…私ね…『なあ西城』


私の言葉を遮る先生。



『それは胸の中に閉まっておきなさい。』


先生口調で低く呟く先生。




『ってそれより今から調理室来いよ。』


ガラリと声も口調も変わる。