『浩介?なんか勘違いしてる?

別に彼氏とかいるワケじゃないから。』


先生はお兄ちゃんの表情を察してフォローする。



『はぁ~びっくりした。

で、叫んだ理由は何??』



「浩兄…香奈ってどんな子か知ってる?」


未来はお兄ちゃんを見つめる。



『どんな子??知らないけど?』


何も知らないお兄ちゃん。


でもこのこと知ったらどうなるかな…?



「香奈ちゃんは……」



『う…うん…』


私は深呼吸して言った。



「うちの学校で一番可愛いって噂の子で…」



『え…?まじめに??』



お兄ちゃん……。



こんなことで終わりじゃないよ?



「それで、





香奈ちゃんは理事長の娘なの。」



私はお兄ちゃんの目をまっすぐに見つめた。