『俺…もう分かんねぇや。』


秋平先輩は溜め息交じりに呟いた。




『へ?何がですか??』


俺は秋平先輩を見つめる。




『お前の妹、零が…な…?

泣いたってなんで泣くんだよ?


はぁ~…。


教師になんかなるんじゃなかった。』



秋平先輩………。


そんなこと…言わないで下さいよ。


俺は秋平先輩が教師になったって聞いて教師になることを決めたのに…。



『俺、零と先輩ならうまく行く気がします。』


根拠なんてないけど、

なんとなく2人なら大丈夫な気がする。




『でも今こんな状態だぞ??』


完全にマイナスに行っている先輩。


今の先輩、最高に格好悪いですよ?


『こんな状態でもきっと大丈夫ですよ』

俺はニコッと先輩に笑いかける。



『どうだかなぁ~…。』


俺はそんなマイナスな先輩をほっといて帰り支度を始める。



『ん?もう帰んの??』



『零が心配するといけないんで。』


先輩は俺を玄関まで見送る。



『じゃあまた学校でな。』


俺は一度振り向いて秋平先輩に言った。




『零のこと…よろしくお願いします。』



と。





Side 浩介 終