Side 浩介



『もしもし…??』


俺は零が風呂に入っている間に勝手に携帯を見て目的の人物の番号を調べ電話をかける。



『……もしもし??』


電話の向こうからは懐かしい人の声。



『朝倉…秋平先輩ですか??』



『そうだけど……?


その声は…まさか浩介か??』


驚いたような声を出す秋平先輩。



『お久しぶりですね。

秋平先輩……。


今から、会いに行ってもいいですか?』



『おう!!いいぜ!


住所は…………』


俺は電話を切って風呂場にいる零に


『出かけてくる。』


とだけ言って零の家を出た。



秋平先輩……か……。



すげぇ懐かしいな……



零の好きな人が教師っていうのも驚きだけどその相手が秋平先輩っていうのはもっと驚きだな。




”運命”



この言葉がぴったりだな…。



俺はそんなことを考えながら秋平先輩の家まで足を進めた。