「小山さん…泣いてたよ??」
私は先生の目から視線を逸らす。
『あれでも慎重に言葉選んだつもりだったんだけどな…。』
「しょうがないっしょ…。
誰でも失恋すれば…
っていうか本気で恋してる人に振られたら涙くらい出るよ。
涙の量が多いだけその人のこと好きだったんだよ。」
未来は先生にニコッと微笑む。
『でも、生徒泣かせるのって、
教師としてはすげぇ辛いことなんだって…。』
先生はすごく優しい、
生徒思いの先生なんだね…。
「ところでさ、せんせーって何回告られたことあるの?」
話はガラリと変わる。
『藍葉…そういうこと聞くか??』
先生は呆れたように未来を見る。
「いいじゃん!!教えてよ!!」
情報通の未来としてはこういう情報はいち早く察知したいらしく目を輝かせている。
『教師になって5,6回かな…?』
せ…せんせ……??
私…そんな話…聞いたことないんですけど…。