『西城…??大丈夫か?


またお得意のぼーっとしてるやつ??』


クククッと笑っている先生。



「なんでもないっ!!


ほらっ!仕事しないとまた怒られるよ!!」


私は先生の肩をバシッと叩いた。




『怪力女だ……。』


先生が小さく呟いた言葉を流し私はアナウンスをかける。



その間先生は私の隣で



『怪力女…怪力女』

とブツブツ呟いていた。




「これから閉会式を……」


午前中よりも忙しい午後は知らないうちに終わっていた。


「未来っ!!


疲れたよぉ〜」


閉会式のあとすぐに未来のところへ行く。



「お疲れぇい!!

先生とはどうだった??」


ニヤニヤ頬を緩ます未来。




「…頭…撫でられちゃった。」


小さく呟いた私。


「はぁっ?!?!?!


今なんて?!なんて言った?!」


相当驚いている未来。



「だから…先生に頭撫でられたの…。」

また小さく呟く。


何回も言うなんて恥ずかしいことさせないでよ…。



「もう…いっそのこと先生の胸に飛び込んじゃえば?」


なぜか投げやりの未来。




未来は簡単に言うけどね、そんなに簡単なことじゃないんだよ…。


どんなに勇気があったとしても


私には絶対にできない…。



先生を困らせたくないから。


ううん…きっと違う……。



本当は私が臆病なだけなのかもしれない…。