向日葵の咲く頃に

流石にちょっと疲れた。

坂道に挑む前に買っておいたミネラルウォーターのペットボトルも空になった事だし…。

僕は自転車を駐車場の端に止め、スーパーへと歩いていく。

…店の前には若い店員さん。

毎日一生懸命働いているんだろう。

Tシャツから伸びた逞しい腕も、顔も、日に焼けて真っ黒だ。

その両手が、重そうな段ボール箱を抱える。

店内に運ぶらしい。

あと五つは残っているな。

こりゃあ一人で運ぶには大変そうだ。

「手伝うよ」

僕は店の外にあった段ボール箱を抱える。

「あ、どうもすいません。お客さんに手伝ってもろぅて…」

首に掛けたタオルで顔の汗を拭いながら、若い店員さんはニカッと笑った。