その跳び様は一般高校生の常識を遥かに超えたものだった。

ならばこの異常な模様も、もしかしたら新川のせいなのだろうか、と天音は訝る。

血のような色をした模様は、既に二人の体の隅々にまで広がり、複雑に絡み合って、芸術の域にまで達している。



「これ消えるの?」

「……ごめん、俺にもわからない」

「じゃあ練習に戻れないじゃんか……」



唇を尖らせてぼそっと呟くと、新川は模様に浸食された顔を、申し訳なさそうに歪めた。



「一つだけ心当たりがあるんだが」

「当たってよ」

「電話かける。移動するぞ」

「なんで」

「見つかるだろ。ここは音も響く」



それだけ言うと、新川は天音に背を向けて、階段を一段ずつ降り始めた。