The passing heart

仕方なくシチューを口に運んだ。

おいしい・・・・・。


「うまいだろ?」

「うん」


ニコニコしながらシチューを食べるあたしを見つめてくる。

「あ、そういえばさ」

「ん?」

最後の一口を口に運んで返事を返した。

「お前の尚兄もシチュー好きだったよな」


「・・・・・・・尚、兄ちゃん?」


「そうそう。違ったっけ?」


「ううん。好きだったよ・・・・」

「母ちゃんと尚兄いつ帰ってくんの?」


ドクン・・・―