自分から突き離したくせに・・・・


「うっ・・・・・ひっ・・・・」


涙とまんないよ・・・・・。



何であたしがこんな目にあわなきゃいけないの・・・・・・・



どうしてあたしの嘘に気づいてくれなかったの・・・・・

奏翔・・・・


どうして・・・・・?


先に打たれたのはあたしの方だよ・・・?


どうして守ってくれないの・・・・


何で気づいてくれなかったの・・・・・


痛いよ・・・・

奏翔・・・・・・



打たれた頬はまだジンジンする。


だけど、今はどんなことより心が痛かった。


奏翔の事


そして、まだあたしを愛してくれているなんて密かな小さな夢に現実を突き付けられた事。


まだ愛してくれているなんて・・・・あり得ない。


お兄ちゃん、お母さん。
そしてお父さんもあたしを恨んでいる。



そんなこと誰よりもあたしが一番分かってたはずなのに・・・・・。




もう、あたしはあたしを保てない・・・・・―――