「なぁなぁ、蓮」


先生のHRを無視して小声で話しかけてくる奏翔。

奏翔の席があたしの後ろって何かすごく今は苦しい。


「なに?」


「今日、朝ごめんな。一緒に行けなくて。満羽がどうしてもって言うからさ」


そんな話し聞きたくないよ。

あたしの前で満羽ちゃんの名前呼ばないで・・・・。


「別に奏翔と毎日約束してるわけじゃないし。あたしこれから一人で学校いくし帰りも一人で帰るから」


あぁ、どんどん嫌な奴になる。


「は?なんだよ、いきなり。どうした?」

優しく問いかけてくる奏翔に無性に腹が立った。


「うるさいな!!あたしに喋りかけんな!!!」

「んだよ?!意味わかんねぇ!!勝手にしろっ」


あたし達の怒鳴り声に一気に教室内がざわついた。