俺の名前は、梶原仁。


人からは、無口だと言われる。



静かが好きなだけだ。



けど、俺の後ろの席。


宮崎なつみ。


俺とは正反対の女子。


休み時間になると、よく声をあげて笑っている。



その笑い声を聞きながら、教室でぼーっとするのが気に入っている。



時おり、俺にも話しかけてくる。



マシンガントークなるものを、俺は静かに受け流す。



それが苦も無く出来るのは、俺くらいなものだと思えるほどの勢いだ。



授業が始まると、宮崎なつみは、ぴたりと静かになる。


当たり前・・・



かもしれないが、この変わりようは、すごい。