演劇部の先輩たちは、みんなそれぞれ個性を持っている人ばかりだ。
もしかしてあたしもなのかな?
だから引かれるようにして演劇部に入ったのかな?
分からないけど、きっとあたしにも〝個性〟があるよね?
少し自信がついた。
大嫌いだった自分、少し好きになれた。
こんなあたしも悪くない。
「じゃあなんで、あそこにいたあたしに声をかけたんですか?たまたま叫び声がいいと思ったから?」
そう聞くと、先輩を押し黙ってしまった。
あたしは先輩の顔を覗き込む。
フイっと背けられてしまった。
あれ…?
あたしなにかマズイことでも聞いたかな…?
あたしは不安になりながらも、
「先輩…?」
消えそうな声で先輩を呼ぶ。

