「じゃあ勝負です!」



「やってやろーじゃん!」



あたし自身がまだまだ幼いみたいだから、出来上がった王子様よりまだまだ未完成の王子様の方がお似合いみたい。


ちょっと嫌な感じだけど、それもなんだか悪くない。



繋いだ手から流れてくる先輩のぬくもり。


温かくて、心地よい。



あたしが笑えば、先輩も笑ってくれる。



あたしとリノアは一緒。


この太陽みたいに優しい笑顔に惹かれたんだ。




「先輩、1つ聞いてもいいですか?」



「ん?」



ゆっくりと顔を先輩に向ける。




「どうしてあの出合った日あの場所にいたんですか?」




あぁと頷いて、




「あそこ俺のお気に入り」




お、お気に入りって…今にもぶっ壊れそうなあの建物が?



面白くて笑ってしまった。


やはり先輩は変わっている。