先生はそんな先輩2人の姿を見て、驚いたように目を見開いた。



「まさか、あなた達のような人がそこまで信頼するなんて」



「えぇ。こんな感情は初めてです」



「先生も一度荒木さんに会ってみてください」



先輩2人の表情を交互にもう一度見て、先生は何かを決心したように息を漏らした。



「そう。分かったわ」



次に見せたその表情はとても柔らかいものだった。



「「ありがとうございますっ」」



見ていられなかった。



あたしはそこまで信頼してもらえるような人間じゃない。


何からも逃げて、全て面倒だと投げ捨てて、中途半端でやめるような…そんな最低な人間なんだ。



どうして…?


先輩たちはどうしてそこまであたしを信頼してくれるの…?



胸が温かくなるこの気持ち。


湧き上がってくるこの、名もない気持ちにあたしは小さく決心したことがある。



あぁ…あたしはなんて良い人たちに囲まれているんだろう。


あたしは、幸せだ。