「ありがとうございます!!」



そうお礼を言うと、先輩は手の代わりなのか足を振って校舎に入って行った。




〝チャレンジ、挑戦〟



先輩の言葉が今も消えない。


擦っても擦っても消えることなく、あたしの心に色をつけた。




〝勇気次第〟




先輩。



あたし…



スクっと立ち上がる。



先輩、あたし、決めました。



ちゃんと前に進めるように。


今までのあたしに色をつけるために。




無色透明から、カラフル虹色に。