あたしはメイク道具をポーチから出してメイクを直し始める。麻美も。


「美羽はいいよね〜。モテモテで。羨ましいな〜」


「何それー嫌味?」


「嫌味じゃないって。」


麻美はチークをポンポン塗りながら早口で言った。

あたしはクリアマスカラで睫毛を上げている。


「じゃー、何?」