「じゃあ名前?」


男は溜息をついた。

なんで溜息をつくのか理由が分からなかった。


「俺、水島生太。」


「せいた?へぇ〜。あたしはいいよね?あんたあたしの名前呼んでたし。」


「ああ。それとお前─」


生太は言いかけた後


「放課後に、絶対体育館裏に来いよ?待ってる」


あたしの耳元で息を吐くようにして言った。

あたしはぞわっとした。