それが、良いんだ。



頼城先生よりも好きになれる人が、この先現れるかなんてわからない。


そんな人には出会えないんじゃないか、なんて思うくらいだし……。



でも、そんな人生でも良いんじゃないかって思う自分も、いる。



はじめこそ、ただの一目惚れだった。



でも、授業を受けて、廊下ですれ違って、笑顔を見て、いろいろと話して、……


時間を重ねれば重ねるほど、先生の強さや弱さ、優しさや賢さを知って

ますます夢中になった自分がいる。



こんな風に心から尊敬できる大好きな人と、今、あたしは一緒にいる。



最終的に結ばれる可能性を作ろうとしてない辺りは、やっぱり今までと同じ。



だから、そんなあたしをみんなは馬鹿だって笑うかもしれない。



でも、「諦めなきゃ」って言い聞かせて、先生と関わることを我慢してた今までと今では

あたし自身の心の軽さが全然違う。



今は、幸せだって、楽しいって、思えるから……