「あぁーもうっ!何落ち込んでんのよっ!別に、今諦めろだなんて言ってないでしょーが!今やらなきゃいけないことを見失わないように頑張れば良い……って言ってるの。
いつか、……あたしだってこなければ良いと思ってるいつかが来るまで、音楽を頑張って、勉学を副業にしなさい!」
彩乃……
「ちょっと、黙ってないで何とか言いなさいよ!ちゃんとわかってるの?」
彩乃……
「……わ、わかったよ!彩乃……本当に、ありがとう」
「どういたしまして!」
まだ涙は止まらなかったけど……
あたしは、彩乃と一緒ににっこり笑った。
今までは苦しくて、苦しくて……本当にどうしようもなかった。
我慢した気持ちが溢れたらどうしようって、恐くて、恐くて仕方がなかった。
でも、彩乃が聞いてくれたおかげで
もやもやしてた今までの気持ちが、何となくだけど整理された気がする。
きっと、彩乃以外は絶対に受け入れてくれない話だったから……
だからこそ、やっぱり彩乃には感謝したい。
ただ、もう1つ……――――