恋歌 〜secret love〜


こうやって話すのも、最後になるのかな……?



なんて、そんな考えが頭を過ぎる。



「東京へは、いつ行くんだ?」


「ちょうど1週間後です。4月2日からオリエンテーションみたいなのが始まるんです。
高校の感覚でいたから、少し変な気分なんですけど」


「そうか」



先生は、何を考えてるんだろう?


ぼそっと呟いた先生は、それ以降何かを話す様子もない



「えっとー……先生は、来年もそのままですもんね」


「そうだな。きっと、またどっかの副担任だよ」


「でも、先生が担任をしてるイメージってわかないです。

あ!頼りにならないって意味じゃないですからねっ」



少し言い訳みたいになったかな?


焦ってそう言ったあたしを見て、先生が大きく笑った。



「言いたいことは何となくわかるよ。担任って言うと、森田先生みたいなイメージなんだろ?

俺はあんな熱血な感じじゃないからな……。自分でも思い浮かばないよ。実際、もっと経験積んでからだろうし」


「でも、先生のクラスにもちょっとなってみたかったです」



毎日が先生の笑顔で始まるって思うと、すごく心臓には悪いけど……


進路相談とか、いろんな用事とかで、堂々と先生と話せるんだって思うと、ちょっと羨ましい。



それに、頼城先生は絶対に生徒にまっすぐに

全力で向き合ってくれるから……――――



そういう意味では、十分熱血なんじゃないかな?



空になったチーズケーキのカップに、あたしはスプーンをコトンっと入れた。