恋歌 〜secret love〜

「頼城先生に名付け親になってもらおーぜっ！」



あまりにもその声が大きくて、みんなが一斉に勇人を見る。


頼城先生も、パソコンから目を離して驚いた顔をした。



「ほらっ！奏を説得できたのも半分以上頼城先生のお陰だし！
この際名付け親と責任者になってもらえば良いじゃん。頼城ちゃんっ、頼むっ！」


「おい、ちゃん付けはやめろって言っただろーが。
それに、名付け親が俺で良いのかよ？あんなに頑張って考えてたのに……」



あ、敬語じゃなくなってる……

これが素なのかな？


そう思って、些細なことにときめいちゃう自分が、少し情けない。



「良いじゃん！先生が名付け親ー。いつもお洒落だからセンス良さそうだし？」


「別にお洒落じゃないだろ？ただスーツ着てるだけだし。
……でも、本当に俺が決めるのか？」



眉間にしわを寄せる先生に、みんなが大きく頷いた。