「隆夢遅すぎっ!
もう13時過ぎてんだぜ? 腹が限界だ!」


「悪かったな。奏、桐渓さん、準備ありがとう」


「俺には謝らねーのかよっ!」


「勇人には謝ってもらうことはあっても、謝ることは一生ない気がするぞ?」



息がぴったりあった勇人と先生のやり取りに笑いながら、あたし達は席に着いた。



あたしの目の前には彩乃。


そこから順番に、仁志くん、六濱くん。


六濱くんの向かいには阪崎くん、その隣が先生。



そして、あたし。



彩乃とあたしの間、所謂“お誕生日席”に勇人が座った。



座る瞬間に思わず先生の腕とあたしの肩がぶつかって……



集中しそうになる意識を飛ばそうとして彩乃を見たら、綺麗に微笑まれた。



……心臓に悪すぎるよ、ここ――――