センター試験の解答は、何だかとっても淡白だ。
意味のなさそうな数字が、とんとん並ぶ。
あんなにも長い時間勉強して、あんなにもたくさんの人間が苦労してきた試験の結果なのに……
何かすごくあっけない。
当たりとはずれ。
あたし達の出してきた答えに、三角はない。
おしいもない。
こんなにも、厳しい世界にいたんだ……――――
今になってやっと、“大学受験”山の大きさを知った気がした。
クラスのみんなも黙々と採点を続けてる。
教室には、余計な声なんて何も聞こえなかった。
ふっ、と顔を上げると、教室の端に見慣れた横顔がある。
さっきまではいなかったはずなのに……――――
静かにみんなの様子を見つめる姿に、何だか安心する。
あたしは、もう一度自分の机に目を落とした。