「だーかーらぁ、ボーカルは押端奏ちゃん」



「は!?ちょ、勇人、どーゆーこと?あたし聞いてない!」


「当たり前じゃん!奏には今言ったばっかだし。

でも、心配するな!こいつらに奏の歌聴かせたら満場一致で一発OK!

ちなみに、頼城先生からのお墨付きだ!喜べ、奏!」



“頼城先生”

その言葉に反応して先生を見る。



えっ……!?


こっちを見てた先生と重なった視線が恥ずかしくて、あたしは一瞬で目をそらした。




あれ?そういえば……


「勇人。あたしの歌を聴かせたってどーゆーこと?」