「おい。それはさすがに言いすぎじゃねーか?」


「そんなことないわよ。勇人も、奏を見習って少しくらい緊張でもしてみたら?

あまりにも自信満々すぎて面白くないんだもん」


「面白がるなよ……」



呆れたようにそう呟く勇人を見て、みんなで笑い合った。



ここには、頼城先生はいない。



何か理由はよくわからないけど

この時間、ここは生徒以外立入禁止にしてるらしい。



最後に先生と交わした会話は、ステージの下だった。



『思いっ切り楽しんでこい』



他の生徒だって、先生だっている体育館の中で

敢えて素の口調で言ってくれたのが嬉しかった。





しかも

あの時初めて、文化祭中に頼城先生と目が合った。