「なるほどー!そういうことかー」
「だったら初めからそう言えよ!何もしてない……とか。
アレンジ放棄されたのかと思ってびっくりしたじゃねぇか!」
呑気そうに背を伸ばしながらそう言った仁志くんの横で
勇人が大きな声をあげて、面倒臭そうに六濱くんを睨みつけた。
「まぁまぁ。そんなこと言うなって……! 卓哉が口数少ないのはいつものことだし」
「そうだけどさ……」
優しい口調で言われると、反論する気ってなくなっちゃうんだよね……?
なだめに入った阪崎くんを見て、勇人は不満足そうに返事をして、静かになった。
「一応、ここに楽譜は持ってきたんだけど……。音が少ないから、かなり白い」
「今までの曲はこんなにすっきりしてなかったから、何か新鮮ね」
楽譜を覗き込みながら、面白そうに彩乃が言った。


