何事もなく、いつものように毎日は過ぎて、もう6月も半ば。



模試も終わった今

クラスは9月の始めにある文化祭モードに切り替わってる。



あたしのクラスの出し物は“喫茶店”。


しかも、“喫茶店”って名前の喫茶店。



この、やる気があるんだかないんだかわかんない感じが、森田先生のツボらしい……


森田先生も熱血なんだか熱血じゃないんだか……。



頼城先生はっていうと

教室の1番後ろで、勇人達と話しながら微笑んでる。


授業の評判から、頼城先生の人気は男女問わず結構高い。


正統派な、でも独特の文章読解方法。

あたし達の常識を覆す勉強方法。


それはみんなにとっても新鮮で、魅力的だったらしい。



それに加えて、半端なく性格も良い。



“優しい=頼城隆夢”

みたいな。



そんな先生、なかなか他にはいないしね。