「あー、お腹一杯」
満足したお腹を撫でて、その膨らみを手のひらで感じる。他人がいるからなのか、今日の晩御飯はとても豪華だった。いつもより手の込んだ料理や品数には驚きが隠せない。
でも、幸せだったなー。
思い出しただけでも頬が緩くなる。
明日からの晩御飯も今日みたいな感じだったらもっと嬉しいのに。
王子やサリエフさんが家に来て良かったと、この時ばかりは思わずにはいられなかった。
「幸せそうだね」
「はい!それはもう」
ベッドに寝転び、両手や両足を気持ち良く伸ばす。サリエフさんはお母さんに聞きたいことがあるからと、そのまま下の部屋にいた。
ライルド王子と二人っきりの私にとって、サリエフさんがおらず幸せな時間を遮るものは何もない。王子もコウモリになって、屋根裏かどこかに行くのだう。そう思い私は目を閉じた。
あ、そうだ。そろそろお風呂に入ろうかな。王子やサリエフさんに先に入ってもらって、それからの方がいいかもー……。
「……あの、ライルド王子」
「うん?」
「ちょっと良いですか?」
「うん」
「どうして私は動けないようにされているんでしょうか。というか重いのですが」
目を閉じていたせいか、気が付くのが遅れてしまった私は質問をした。理由は王子が私の両腕を頭の上で固定させ、そのまま上から股がっているからだ。
この光景だけを見たら、なんか襲われる一歩手前みたいだよねー。などと、どうでもいいことを考えながら私は王子を見上げる。足は自由に動かせるものの、圧迫感がどうしてもするため正直この体勢は辛かったりする。
出来れば早急に体を退けてもらって、王子には両腕も解放して欲しいんだけど……。
