相変わらずスカート姿が似合うなー。
暑苦しい陽射しすらも演出に変えてしまう美少女は、周りの注目を一瞬で奪っていった。そんな美少女に笑顔を振り撒かれる私としては、いつものことながら周りの視線が痛かったりする。

「お待たせ。もしかして長い時間待たせた?」
「ううん、大丈夫」

とにかくここから離れたい。人目のつかない場所に移動したい。そして出来れば早く二人っきりになりたい。

「……って、なんだこの考え方」
「葵ちゃん?」

自分が男だったら危ない人だった。
そんなことを遠くで思い、とりあえず現実を見つめることにした。