俺がすっごい冷たい人間に思える。


「...そんなのわかってる。私も、それ言おうとしてたの」


すっごい冷たい人間でいいや。


"こんなこと"に対する俺は、冷たい人間になっても構わない。


ベッドの上に体育座りをした華恋が言う。


「お兄ちゃん......寒くなってきた」


とっくに夜も深くなっている。


秋口に近づいているのだから、夜中に多少冷え込んでもおかしくないだろう。


「寒い?なら、こっちおいで?」


「うん」


華恋は、体を丸めて体を暖めようとしてた。


服を着ていなくて、下着姿でいるから、寒くなるのは当然。


なんなら服着ればいいじゃん...


と、普通の人間なら言うんだと思う。


でも、俺は違った。


華恋を布団の中に入れさせた。


こんなこと、もうやめようと言ったばかり。