午前0時。


ちょうど日付が変わるとき、ゆっくりゆっくりと進めた俺達の行為が終わった。


あの時間の余韻に浸る兄妹。


下着一枚しか身につけていなく、俺に背を向けてベッドに座っている華恋が俺に話しかける。


「兄ちゃん...」


俺はベッドに寝転がって、華恋の声を聞く。


「...あのさ?わた......っ」


「俺」


華恋の話を聞こうとしていたのに、頭のどこかで何かを考えていたのか、不意に声が出てしまった。


「もう、"こんなこと"はやめたほうがいいと思うんだよね」


俺に見えるのは、裸に近い華恋の小さな背中。


華恋は俺の言葉に顔をうつむかせた。


俺達兄妹が、毎日忘れずしている行為を、"こんなこと"という一言でまとめる。


"こんなこと"って言ったら...