「......っ...」


一度でも、


一瞬でも、


0.1秒でも。


2人の唇が重なり合えば、止めるということを理解するものはなくなる。


だから、華恋か俺、どちらかの意思では止めることができなくなってしまうのだ。


部屋に入れば、華恋と会話をしない。


言葉が存在しない空間。


激しさの増す吐息。


ベッドの上、静寂の中での口付け。


チクチクチク...----------


壁にかかっている掛け時計が、時間を刻んでいく。


刻まれる時間の早さは正しいのだろうけど、どうしても俺には遅く聞こえてしまう。


なんでってそんなの...


わかんないけど。