行為が待っているというのに。


学校に行くと華恋のことを忘れるなんて、俺の頭はどうなっているのだろうか。


でも、忘れていたほうがいいと思う。


華恋のことが頭になければ、歩いてるとき、講義を受けているとき、華恋のことを思い出さなくていい。


そんな真昼間から考えて"早く夜になってほしい"...って想いに邪魔されなくなる。


とんでもない罪を犯しているんだ。


"絶対"にしてはいけないことをしているんだ。


思い事実を頭の中に入れなくてもよくなる。


学校生活では華恋のことを考えることがないから、ずっと笑っていれる。


そのままの俺でいることができる。


そのままの俺ではいなくなってしまうのは、華恋といる時。


襲ってくる夜のせい。


そう。


普段の俺は、妹を欲しがったりはしない。


妹を欲す夜が...


"和也"ではなくなる時。