初めて兄妹で禁断を犯したのは、今となっては結構前の出来事。


あんな行為を始めてから2ヶ月が過ぎ、外は暑いものの、季節は秋口に近づいていた。


学校の夏休みも、とっくに終わってしまっていた。


午前中、俺と華恋は学校。


学校行く前の朝と夜以外は、顔を合わせないし話したりすることもない。


学校までの道のり。


大学での講義の時間。


友達といる時。


学校からの帰り道。


それらの時間に、華恋のことを頭に浮かべたことは一度もない。


どうやら俺は、家を出ると妹のことは全く頭にないようだ。


学校が終わって家に帰ってきて、玄関にある華恋の靴を見て、やっと華恋のことを思い出す。


夜になれば絶対に忘れられない