反応すれば声だけじゃなくて蜜も出てくる。


溢れ出る蜜。


感じれば感じるほど出てくる。


喘ぎ声のように。


今のうちは、まだ蜜はきれいだった。


純粋に、反応して出てきた蜜として見えてた。


実際、そうなのだろう。


濁った色のものなんてどこにもなくて、まだまだ透明の心の俺達。


ただ、兄妹で愛し合ってしまうことに葛藤してただけ。


それによって、透明から白になってただけ。


今の俺と華恋の心には色がついていない。


一度も使ったことのないパレットなのだ。


だけどいつか、何かのきっかけで色づくのだろう。