手を握り合ったまま腰をかがませ、俺は華恋と唇を重ねる。


空いている方の片手を華恋の後頭部に回して、こっちへこっちへと、華恋を寄せつけた。


華恋も、握ってない手で俺の首に手を回した。


この手つきは...「女」のもの。


家族だと思わせない。妹だと思わせない。


女がそういうことするなんてずるいよ?華恋。


「......まだ...」


唇を離す。


10cmあるかないかの至近距離で、どこからかの光で唇を輝かせた華恋が言う。


この部屋、月の光でも入ってきてるのかな。


「足りない.........っ...」


幼い子のように、口を膨らませる華恋。


まだ?


足りない?


そんなの俺もだよ。


膨らませた華恋の頬を、人差し指でツンツンとつついてみた。


「まだしてやるよ」