「あぁー...昨日ご飯作っていくの忘れちゃってたわね。ごめんね、華恋、ご飯作らせちゃって。華恋、だけどね、"仕方なし"にはだめよ?」


「はいはい」


"仕方なし"にじゃないけどね。


かなり自分からだったけどね。


何も知らない母さんをバカにしているわけではないけど、笑ってしまいそうになる俺。


「今日はご飯作ってから行くね」


「ん、よろしく」


ご飯を食べ終わったのか、華恋は食器を重ねて台所に持っていく。


そして、小走りで階段を上り、自分の部屋に戻った。


「...ごちそうさまでした」


俺も昼食を済ませると、真っ先に自分の部屋に行った。





「うわぁぁぁーっ!」


階段を上りきると、華恋と出くわした。


さっきのように叫ぶ華恋。


「うるさいだろ。母さん、変に心配する」


「...うん......」


なんでそんなに叫ぶかな。