「...何」


家族が揃ってる日は、なるべくみんなでテーブルを囲んでご飯を食べるようにしている俺の家。


「別に?」


今日の昼食は、母さんと華恋と俺の3人で食べる。


俺は向い側に座っている華恋が気になってしまい、ついつい目を向けてしまっていた。


華恋も、ご飯を口に運びながらも俺を見ていた。


どうしても目が合う。


夜のことを意識してるから。


「あっそ」


でも普段は会話しないし、目を合わせることもほとんどなくて、いつものように素っ気ない声で話す。


昨日の夜のことが頭に残ってるからか、この素っ気なさすぎる会話が慣れなく感じた。


一夜だけでも、こんなに変わるものなんだ。


「そうだ和也、昨日、華恋と仲良くした?」


母さんがご飯を口いっぱいに含ませながら言う。


「え?子供じゃないんだし、そんなのどうでもいいじゃん」


母さんがいない間のことしか頭になかった。


仲良くしたしないなんて、小さすぎる。