俺の前に出てきた影は華恋だった。


華恋はすっかり覚めたような目で俺を見て、寝起きの時とは違う声で叫ぶ。


「うわっ...」


華恋の声にびっくりする俺。


妹の叫び声で、俺の頭も一気に覚めて、働き始めた頭のせいで言葉が出なくなる。


ほら...


きのうのこと。


「...あ、あ、ははは......」


華恋もきのうのことを思い出したのか、明らかなあいそ笑いをした。


「はは...」


次には苦笑いをし、どこかへ行ってしまった。


俺ら、普通ではなかったらしい。